今シーズンのサッカーは、マンチェスター・シティが独走していた昨年に比べ、はるかに面白いです。大きな話題となっているのはジョゼ・モウリーニョ監督が解雇されたことと、リバプールが首位を走っていることです。
モウリーニョは2016年にマンチェスター・ユナイテッドの監督に就任し、最初のシーズンにUEFAヨーロッパリーグとEFLカップで優勝しました。翌年には、ユナイテッドを2013年以降チーム最高となるプレミアリーグ2位に導きましたが、トロフィーは一つも獲得できませんでした。2018年にモウリーニョ監督と何人かの選手、とりわけポール・ポグバ選手との関係が悪くなり、また、プレミアリーグで最初の17試合中7試合しか勝利できないという成績不振のため、12月18日に解雇されました。 翌日、ユナイテッドの元選手オーレ・グンナー・スールシャールが代理監督に就任すると、チームの成績は急速に上向き、19ポイント離れていた上位チームとの差が縮まってきました。 一方、リバプールは2015年にユルゲン・クロップ監督が就任してから上位を狙っていますが、しばしばゴールキーパーの不調に悔しい思いをしてきました。これが、2018年の夏に契約したミッドフィルダーのナビ・ケイタ、ファビーニョ、フォワードのジェルダン・シャチリ、ブラジル代表ゴールキーパーのアリソン・ベッカーなど複数の選手の加入により一変しました。ゴールに“守護神”を擁するリバプールは、ドイツ語で「ゲーゲン・プレッシング」と言われる大胆な攻撃スタイルを活かすことができました。この戦術では、チームはボールを奪われた後に、体制を立て直すために後退するのではなく、むしろすぐにボールを奪い返そうとします。この戦術ではものすごいスピードと組織力、スタミナ、そして高レベルの訓練が必要とされます。 この戦術により、リバプールは2018-19年のシーズンでは最初の6試合を全勝し、126年のチームの歴史の中で最もよいスタートを切りました。現在、チームはディフェンディングチャンピオンのマンチェスター・シティに4ポイントリードしています。 ロンドンでは、ビッグチームが上位2チームになかなか追いつけずにいます。今シーズン、トッテナム・ホットスパーは6対2で勝利したエバートン戦などいくつか素晴らしいゲームがありましたが、アーセナルに4対2で敗れるなどひどい負け方をした試合もあります。また、チャンピオンズリーグの成績もよくありませんでした。これを“ウェンブリーの影響”と考える人もいます。ホームスタジアムのホワイト・ハート・レーンを再建している間、トッテナムは国立競技場ウェンブリー・スタジアムでホームゲームを戦っています。新スタジアムの建設は予定より大幅に遅れており、シーズン終了までに間に合わないかもしれません。BBCのチーフサッカー記者フィル・マックナルティ氏はウェンブリーの影響について「単に、使い慣れたホワイト・ハート・レーンを離れた不慣れな環境が原因なのだろうか?マウリシオ・ポッチェティーノ監督の特徴である激しいプレッシングスタイルを行うのが難しいのはウェンブリーのピッチが大きいからなのだろうか?」と書いています。しかし、このような状況の中で、現在スパーズは3位につけています。 同じロンドンでライバルのチェルシーやアーセナルの結果も良かったり悪かったりで、それぞれ4位と5位につけています。一方、マンチェスター・ユナイテッドは5位に浮上してきました。 今年どのチームが優勝するのか自信を持って予想するにはまだ早すぎます。過去にも大きな運命の逆転が数多くありました。確実に言えるのは、優勝はリバプールにほぼ決まりだろうということだけです。リバプールがこれまで通りの戦いをすれば、どのチームも彼らを止められないでしょう。 コメントの受け付けは終了しました。
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7月 2022
筆者Jeff |