イングランドプレミアリーグが開幕しましたが、今シーズンは面白くなること間違いなしです。ほぼすべてのトップチームが新監督を迎え、どのチームも新たな実力を見せてくれるでしょう。いくつかのチームをアルファベット順にみていきましょう。
アーセナル 「ガナーズ(砲撃手)」の監督歴20年のアーセン・ベンゲルの指揮の下、アーセナルはプレミアリーグでトップまたはトップに近い位置を維持しています。常に絶頂というわけではありませんが、2003-04シーズンに無敗優勝を成し遂げ「無敵集団」の愛称を得たことは侮れません。アーセナルは夏の移籍市場で積極的に活動し、9,600万ポンドを使い、サンフレッチェ広島の浅野琢磨選手を含む複数の選手を獲得しました。しかし、浅野選手は現在VfBシュトゥットガルトへレンタル移籍しています。 チェルシー 過去にはイタリア代表チームの監督を歴任したアントニオ・コンテが新監督となり、元“年間最優秀監督(2013)”の手腕に大きな期待が寄せられています。コンテ監督は1億1,600万ポンドで複数の選手を新たに獲得しました。今後、新監督がイングランドのサッカーにどう適応していくのか注目です。チームがシーズンの早い段階で成功しなければ、オーナーであるロマン・アブラモヴィッチ氏はコンテ監督の進退を考えるでしょう。 エバートン 新監督ロナルド・クーマンは選手時代、最高の攻撃的なセンターバックの一人として知られていました。昨シーズン、クーマンの指揮の下サウサンプトンはプレミアリーグでチーム史上最高の6位となり、過去最高の勝点63点を挙げ、UEFAヨーロッパリーグの出場資格を得ました。クーマン監督も移籍に4,600万ポンドを費やすなど活発です。 レスター・シティ プレミアリーグの現チャンピオンは、昨シーズンの成功が“まぐれ”でなかったことを証明しなくてはなりません。監督2年目の今夏、クラウディオ・ラニエリは総額6,600万ポンドをつぎ込み、アルジェリアの素晴らしいストライカーであるイスラム・スリマニ選手を含む複数の選手と契約しました。スリマニ選手の加入により、岡崎慎司選手は先発出場の機会が昨シーズンより減り、ベンチスタートが増えるでしょう。 リバプール ユルゲン・クロップ監督は、ボルシア・ドルトムントでの大成功の後、2015年10月にチームに加わり、クロップ流のチームを徐々に作り上げてきました。クロップ監督は6,800万ポンドを移籍に費やしましたが、売却によりほぼ同額を得ています。多くの解説者が今シーズンのリバプールに大きな期待を寄せています。 マンチェスター・シティ マンチェスター・シティの役員は、“ペップ”・グアルディオラを迎えるために、成功を収めていた前監督を解任しました。グアルディオラはバルセロナで多くの賞を獲得し同世代の中で最も優秀な選手の一人であっただけでなく、バルセロナとバイエルン・ミュンヘンで数々のタイトルを獲得し世界で最も成功している監督の一人です。2011年にはFIFAの年間最優秀監督賞を受賞しました。高い期待に応えるべく、新加入の選手達に1億8,100万ポンドを費やしています。 マンチェスター・ユナイテッド 選手の信頼を失いチェルシーから解雇されたジョゼ・モウリーニョが次に監督になりたいチームは決まっていました。マンチェスター・ユナイテッドです。彼は昨シーズンの大半をかけて役員を説得し、今シーズンから監督に就任しました。モウリーニョ監督はズラタン・イブラヒモヴィッチ選手(フリートランスファー)や、2012年にフリートランスファーでユナイテッドを去り、今回8,930万ポンドという史上最高額の移籍金で戻ってくるポール・ポグバを含む新選手を獲得し、移籍市場に1億5,700万ポンドを費やしました。 自らを“特別な存在”と称するモウリーニョ監督は、多くが自分を嫌っているユナイテッドのファンに認められるために早急に大きなインパクトを与える必要があります。果たして、チェルシーでの成功をユナイテッドでも収めることができるでしょうか?様子を見守りましょう。 さあ、あなたはどのチームが優勝の栄冠に輝くと思いますか?ここに挙げたチームかもしれませんし、トッテナム・ホットスパーなど他のチームかもしれません。現時点では予想が難しいですね。 ところで、ここに挙げた監督たちについて何か気づくことはありませんか?そうです、イギリス人が一人もいないのです。ベンゲル監督はフランス人、コンテ監督とラニエリ監督はイタリア人、クーマン監督はオランダ人、クロップ監督はドイツ人、グアルディオラ監督はスペイン人、モウリーニョ監督はポルトガル人です。なんて国際色が豊かなのでしょう!プレミアリーグは世界一お金を持っているため、最高の選手…そして最高の監督を集めることができるのです! |
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7月 2022
筆者Jeff |