私たちのほとんどはドローンをあまりよく知りませんが、ドローンは現代社会に密かに入り込んできています。アメリカ軍は大型ドローンをもう何年も調査や攻撃に使用しています。操縦者は何千マイルも離れたアメリカにいながら、ドローン本体はアフガニスタンなどで使用されています。
今ではドローンは多くの軍で使用されていますが、一般市民の生活にも進出しつつあります。2019年9月、複数の小型ドローンがサウジアラビアの石油精製所を攻撃し、深刻な被害を与え、何百万ドルにも値する施設を破壊しました。サウジアラビア軍と敵対しているイエメンのフーシ派反乱軍が犯行声明を出しましたが、アメリカとサウジアラビアは、イエメンは攻撃された精製所から遠すぎると主張し、この犯行声明を退けました。この二か国は、代わりにイランを首謀者として非難しましたが、証拠は何もありません。しかし、ドローンが砂漠を超えて運ばれ、サウジアラビア国内から飛ばされた可能性もあります。 攻撃を行ったのが誰であっても、ドローン攻撃に対して安全な場所はないということは明らかです。核施設、通信ハブ、発電所、ダム、その他多くの場所、そして病院や学校さえも、すべてドローンの攻撃を受けやすいと言えます。ドローンは非常に小さいためレーダーで見つけることができず、また低い場所を飛ぶため、防御のためにできることはほとんどありません。 日本や他の多くの国では一般の人々もドローンを購入することができます。分別をもって使用するのであれば、ドローンは面白い趣味となるでしょう。例えば、航空写真を撮る場合などにはドローンはとても便利です。しかし、悪用される可能性もあります。 2018年12月、ロンドンのガトウィック空港は付近をドローンが飛行していたために3日間閉鎖されました。もし航空機がドローンと衝突したら重大な被害が生じ、多くの人々の命が危険にさらされるでしょう。 警察は、ガトウィック空港に詳しい人物がドローン2機を使用し、空港を30時間封鎖させたと発表しました。 2018年12月19日の午後9時少し過ぎに始まったこの3日間の出来事で、計1,000便のスケジュールが乱れ、乗客14万人以上に影響が出ました。 2機のドローンが使用されましたが、何人が関わっていたのかは不明です。パイロット、警察、空港職員などによるドローンの目撃が129件ありました。 警察は96人の“容疑者”を特定し、2人を逮捕しました。しかし、2人はその後釈放され、今後起訴されることはありません。 サセックス警察の広報は「今回の事件はテロ関連ではなく、また、国家主導や利益団体主導のものであることを示唆する証拠もありません。別の逮捕者もありません。」と述べています。 「確認済みの目撃証言から、3日間に2機以上のドローンが飛行していたこと、そして犯人または犯行グループは空港についての詳しい知識があったことが分かっています。」 「目撃証言から、ドローンは3日間で12回、長さにしてそれぞれ7~45分間、複数で飛行していました。この12回のうち6回で、目撃者は2機のドローンが同時に飛んでいるのを見ています。」 2019年1月にもドローンのためにロンドンの別の主要空港であるヒースロー空港で遅延が発生しました。両空港は対ドローン対策や警告システムにお金を投じています。しかし、効果のほどは別のドローン攻撃があるまでわかりません。 同じことが日本でも起きる可能性はあるでしょうか?もちろんあります。どこででも起こり得ます。 |
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7月 2022
筆者Jeff |