前回はグラウンドと審判員をチェックしました。今回は試合開始から見ていきましょう。まず選手が「ピッチ(pitch)」に登場し、監督、コーチ、控え選手(サブ)が「テクニカルエリア(technical area)」に入ります。
ここで実況放送が始まります。通常は二人です。ピッチ上の動きを言葉で伝える放送のプロと、「解説者(colour man)」と呼ばれる試合の見どころを解説するサッカーのプロ(多くは元有名選手や監督)の二人です。実況アナウンサーは元選手ではありませんが、試合の知識が豊富で優れた統計データを事前に用意しています。 アナウンサーは最初に試合の重要性、両チームの最近の「調子(form)」(パフォーマンス)、今回選ばれたメンバー(あるいは選ばれなかったメンバー)に関する情報といった関心の高いことを説明します。多くの場合、これが試合開始まで続きます。 ホームグラウンドで試合を行うチームを「ホームサイド(home side)」、対戦相手を「ビジター(visitor)」や「アウェイサイド(away side)」と言います(この場合の「サイド(side)」は「チーム(team)」と同義語です)。 アナウンサーは動きを言葉で表現する際、選手を名前で呼びます。名字だけ(例:「ルーニー(Rooney)」)の場合が多いですが、フルネーム(例:「ウェイン・ルーニー(Wayne Rooney)」)の場合もあります。下の名前だけを言うことは決してありません(選手と個人的に友人だとほのめかしているように受け取られます。事実であっても、友人関係を誇示していると思われるおそれがあります)。 選手は互いにボールを「パス(pass)」しながら、フィールドでゴールの「射程距離(striking distance)」まで運び込みます。両チームとも「ショートパス(short pass)」をつなぎ、「センター(down the center)」や「サイド(down the wind)」へ「ロングパス(long pass)」を入れようとします。こういったパスはよく「ロングボール(long ball)」と呼ばれます。選手は「得点(to score)」や「シュート(strike)」を決めようと、ゴールに「シュートを打ち(take a shot)」(キック)、「ヘディング(header)」をします。シュートが決まると、「ゴールネットを揺らした(found the back of the net)」と言います。 例:Rooney has been finding the back of the net often this season. (ルーニーは今シーズン、何回もゴールネットを揺らしている) 最初にどちらかが「得点を決める(score a goal)」と「得点(score)」は1-0、「ワンニル(one-nil)」と言います。「ニル(nil)」は、「ワンニル」「トゥーニル」など常にゼロを指す意味で使われます。両チームが得点すると、「トゥーワン(two-one)」「スリートゥー(three-two)」などと言います。一方のチームやキーパーが相手にゴールを許さなければ、「無得点に抑えている(keeping a clean sheet)」と言います。 例:Arsenal have kept a clean sheet for three successive games now. (アーセナルはここまで3試合連続で無得点に抑えている) さあ、試合が始まりました。次は戦術と動きをどう表現するのかを見ていきましょう。 |
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7月 2022
筆者Jeff |