2020年の初めに日本でコロナウイルスが広がり始めた時、大学の運営者は大きな決断をしなければなりませんでした。大学を閉鎖しオンライン授業を行うことにしたのです。
様々なIT企業がオンライン授業のための独自のパッケージプランを提供していたため大学側には複数の選択肢がありました。しかし、どの方法を選択しても講師も生徒も新しい技術を習得するために四苦八苦しなければならず、その学習曲線は傾きの急なものでした。 大学で利用されたアプリの中で最も人気が高かったものの一つがZoomでした。Zoomはズームビデオコミュニケーションズ(Zoom Video Communications)が開発したテレビ電話ソフトウェアプログラムです。40分間の時間制限付きで最大100人が無料で同時に参加できるビデオ通話サービスです。利用者は有料プランに申し込むことでサービスをアップグレードすることができ、最大1000人が30時間まで同時に通話に参加できます。 Zoomは銀行、イギリス議会などの世界中の政府機関、医療従事者による遠隔診療、教育機関、誕生日パーティーやお葬式などのイベントなどに利用されています。 コロナウイルスが流行して以来、Zoomは臨時でベーシック(無料)ユーザーに時間無制限のサービスを提供しており、それは大学にとって理想的なサービスとなっています。 Zoomは主なOSに対応しているため、利用者はデスクトップパソコンやノートパソコン、そして自分のスマートホンでもZoomを利用することができます。 さて、Zoomでの授業とはどのような仕組みなのでしょうか?まず講師は授業の日時を指定してZoom会議を設定し、その情報をコピーします。会議ごとにパスワードが発行されるため招待された人だけがその授業に参加することができます。その後、講師はその授業を受講する生徒に招待メールを送ります。大学には学内のコミュニケーションシステムがあるので講師が自分の授業を選択して“全員を選択”をクリックすると各生徒が招待メールを受け取ることができます。 所定の時間に講師はZoomを開いて会議(授業)を開始します。生徒はその会議(授業)に参加し“待合室”に入ります。講師は生徒が“待合室”にいることを確認し、生徒に参加許可を与えます。“待合室”の特徴の一つは講師が参加してほしくない人を少なくとも理論上は除外することができることです。 生徒が参加を認められると講師と生徒の画像がスクリーンいっぱいに映し出され授業を開始する準備が整います。講師には会議(授業)を録画するオプションがあります(そのため、出席できなかった生徒に授業の録画を送ることができます)。授業が始まると講師は個々の生徒に質問することができ、生徒はマイクをオンにして質問に答えます。各生徒の画像の下に名前が表示されるため、生徒を簡単に識別することができます。 Zoomの大きな特徴の一つは“ブレークアウトルーム”です。これは、講師が生徒をペアやいくつかのグループに分け、それぞれメインルームとは別の部屋に入れることができるものです。その部屋で生徒は会話を練習したりディスカッションを行ったりすることができます。そして、講師はそれぞれの進み具合をチェックするために各部屋の間を行ったり来たりすることができます。 対面での会話や様々なクラブ活動で会うことができないことを寂しく思ってはいるものの、概ね生徒たちはZoom授業を楽しんでいました。 後期には大学内での対面授業に出席し始める生徒もいましたが、オンライン授業を続ける生徒もいました。2021年も選択肢は同じです。より安全な方法を選ぶか、または友人に対面で会う機会を選ぶかのどちらかです。 |
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7月 2022
筆者Jeff |