こんにちは。David McQuireです。引き続きDiscussionのセクションを取り上げていきます。今回は、私の経験も踏まえながら、アクセプトされるために特に注意が必要なポイントであるDiscussionを簡潔にまとめるためのヒントについてお話しします。
繰り返しこの連載で述べてきたように、ジャーナルに投稿する論文は、「短いほうがベター」と考えて間違いありません。Discussionの分量は、図表、参考文献を除く本文の1/4程度が目安です。Discussionが本文の半分を占めるようでは明らかに長すぎます。それではDiscussionを短くまとめるにはどのようにすればよいでしょうか。 > Introductionに書かれていることを繰り返さない Introductionに書いたことを一語一句そのままDiscussionで繰り返した論文をみたことがあります。これはもう最悪です。IntroductionとDiscussionは何度も読み返し、重複があればどんどんカットしましょう。 > 結果の詳細を繰り返さない Discussionでは具体的なデータを反復せず、結果の全体的な傾向だけを述べましょう。例を挙げます。 We found the Group A showed a decrease in systolic blood pressure from 165 +/- 12 mmHg to 135 +/- 14 mmHg after 4 weeks, and then a further decrease to 128 +/- 11 mmHg after 8 weeks … これをDiscussionのセクション向けに直すと・・・ In Group A, systolic blood pressure decreased significantly after 4 weeks of therapy and showed a further decline to reach the target range after 8 weeks. いかがですか。内容は同じでも少し直しただけでまったく印象の異なる文章になります。ResultsとDiscussionに書く内容のバランスを取ることが重要です。 > 単なる推測を述べない 研究の結果や関連の文献に直接関係しない (支持されない) 仮説、見解、結論を展開することは避けましょう。 > 先取権を主張しない よく、「We showed for the first time in the world that …」といった記述をみますが、ジャーナルによってはこのような先取権の主張を好まない傾向があります。理由はその主張が正しいのかの確認に手間がかかり、また掲載した後にほかの研究者からクレームがつくリスクがあるからです。 > 未完の研究、将来の予定について言及しない 「Our laboratory is currently investigating the …」、「Further details of this research will be reported in our next paper」といった記述をみますが、これは単にスペースの無駄使いと考えてください。 次回も引き続きDiscussionのセクションを書くときのヒントをお話していきます。それでは。 |
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著者Dr.McQuire |