医学研究、特に臨床・疫学研究において、「統計学」に対する知識の必要性は、多くの研究者が実感することです。しかし、医師や基礎科学者にとって、本職で時間が限られる中、統計学のマスターは非常に重荷です。実際、統計学を生業としている筆者でさえ、統計学マスターには道半ばであると日々痛感しています。
一方で、コンピューター技術の進歩により「統計解析」は、データさえあれば後はボタン1つで必要な数値やグラフが瞬時に得られ、研究者に残された作業は検定法の選択のみ・・・という時代になっています。これは、医学研究において統計を身近にすることに一役買っているのですが、逆にその簡易さから、解析手法の選択や解釈に誤りが発生したり、研究デザインやデータ取得の段階で問題をはらんだりと、統計的に難のある研究が後を絶たないのも事実です。 そこで、本「医療統計教室」シリーズでは、「統計学」と上手く付き合い、「質の高い」医学研究を実施する一助になればと、 1. 研究デザインに必要な統計学の理解。 2. よく使われる統計概念の理解(方法論ではなく)。 3. 統計専門家との議論できる知識の習得。 を目的として、統計家の視点から解説をしていきます。 |
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