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Aspects of language and culture, by Jeff
~言葉と文化のとらえ方~

第3回  上手に翻訳をするには–パート1

8/31/2007

 
イタリア語に「translator is a traitor (翻訳者とは裏切り者だ、つまり翻訳とは翻訳者による解釈だという意味)」という格言があります。この格言は、ある程度真実と言えます。翻訳すると、常に何らかのものが失われるからです。これに関連するのが、翻訳はどれぐらい原文に近いものであるべきかという問いです。各言語には、スタイルや表現に関する独自のルールがあることを翻訳者は常に念頭に置く必要があります。原文で使われている記号やカンマに、闇雲に従う必要はありません。一方で、あまり自由にやりすぎてもいけません。翻訳は、原文の著者が意図するものを確実に反映している必要があります。
 
適したスタイルで翻訳する一番の方法は、翻訳する文書と同じ主題や似たような主題の内容で、ネイティブが書いた文書に目を通すことです。
 
以下に、翻訳者があまりにも原文に従いすぎてよく犯す間違いを挙げます。
 
記号
英語の場合、見出しは上記のように括弧をつけたりせずに表記します。太字はかまいませんが、<Heading>、<<Heading>>、[Heading]といった表記は使用しません。これは完全に日本語的な表記であり、英語では使いません。
 
「6~9ページを参照」という場合は、「see pages 6 – 9」と「– (ダッシュ)」を使用し「see pages 6~9」とはしません。「~ (ティルデ)」は、数字の「およそ」を表します。つまり、「~10」とは「およそ10」を意味しています。また、辞書で変化形を説明する際、語根を示すのにも使われます。つまり、「fish」の項で「~ing」と「~ed」とある場合、それは「fishing」と「fished」を意味しています。
 
クオーテーション・マーク (引用符) をやたらと使うことはしません。人が実際に発言した内容や文書にした内容を表すときに使うものであり、一般的な概念や考え方には使いません。シングル・クオーテーションかダブル・クオーテーションかの決まりは複雑です。英語を話す国ごとに違ったり、同じ国であっても出版社によって違ったりします。ほとんどのケースで、シングル・クオーテーションをお勧めしますが、どちらを使うにしても一貫性を持たせてください。
 
スタイル
英語の一般的な用法に従って、語順を入れ替える必要があります。
たとえば、「1992年から私たちはこのモデルの建設を続けてきた」という場合は以下のようになります。
○:We have been building this model since 1992.
×:Since 1992, we have been building this model.
最初の文章のように、初めのほうでカンマが必要になるとしたら、それは英語ではなく日本語のパターンに従っているからだと考えてください。
 
英語では一般的でなかったり、使われない日本語的な特徴は避けてください。
以下に例を挙げます。
 
例1
a small and embedded web server
小型の内蔵ウェブサーバー
 
ここでの「and」は必要ありません。名詞の前に形容詞を並べるときはカンマを使ってください。つまり、次のようになります。
 
a small, embedded web server.
 
「and」は次のような特別に強調する必要がある場合のみ使います。
 
a fast and economical car
速くて経済的な車
 
これは「car (車)」を表現する際、通常ならば「fast (速い)」と「economical (経済的)」は同時に使わないからです。
 
例2
The ramen is not only hot but also delicious.
ラーメンは熱いがおいしい。
 
これは、日本語から英語に翻訳する際、非常によく見られる文体上の間違いです。名詞の後に形容詞を並べるときは、単に「and」を使います。つまり、次のようになります。
 
The ramen is hot and delicious.
 
「not only ~ but also …」の構文は、例1と同様、通常ではない組み合わせのときのみ使用します。
 
The computer is not only cheap but also has many advanced features.
そのコンピュータは安いだけでなく、多くの拡張機能も備えている。
 
このテーマについては来月もお話します。それまでに、ネイティブが上手な英語で書いた雑誌やウェブサイトの記事を検索して、彼らが自分の考えをどのように表現しているか確かめてみてください。

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    Jeff
    イギリス、ランカシャー出身。1992年からYTBのエディターとして活躍。その他にも大阪大学、関西大学、大阪外語大学で教壇に立っている。大阪在住。

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