日本人が英語を読むときよくする間違いのひとつに、はじめから必要以上にゆっくりかつしっかり読んでしまうことが挙げられます。これは英字新聞を読むときも同じです。日本語の新聞を読むとき、最初から最後まですべての記事をひとつずつ順番に読みますか? もちろん、そんなことはしませんよね。野球の結果や今日の天気、テレビ番組などを探しながら新聞をめくっていく・・・そんな感じだと思います。
英字新聞を読むときも同じです。まず、skimmingとscanningの速読法を行います。最初に新聞をめくりながらざっと全体に目を通し(skimming)、興味の持てそうな記事を探します。このときは、見出しを見て内容を予想するだけです。面白そうな記事を見つけたら、今度はその記事を速読して内容を読み取ります(scanning)。このとき、記事の中にあるキーワードを探しながら読んでいきましょう。これなら非常に長い記事でも、1分程度で内容を読み取ることができます。ぜひ試してください。 すべてを詳しく理解しようとして、読むスピードを落としてはいけません。興味深く、ためになる記事を素早く見つけることが必要です。 適当な記事を選んだら、次も同じようにかなり速いスピードで記事を一読します。このとき、辞書を使ってはいけません。わからない単語に鉛筆や蛍光ペンでしるしをつけても構いませんが、読むスピードは落とさないでください。最後まで読みきり、内容を振り返ります。さて、どのくらい理解できましたか? あまり理解できなかった場合は、もう一度同じように速読します。2回目を読み終わったときには、おおよその内容が把握できているはずです。そうでない場合は、もう少し簡単な記事を探してください。同じ記事にこれ以上時間をかける必要はありません。 ここまできたら記事の内容はほぼ把握できていますね。では、もう一度、今度はゆっくりと読みます。ただ、このときも辞書にはすぐ飛びつかないこと。わからない単語は前後の文脈から意味を推測してください。日本語の単語の場合、これまでどのように覚えてきましたか? 知らない単語でも耳で聞いて、どうにかしてその意味を理解してきたはずです。子供の頃、辞書を片手に過ごしてきたわけではありませんよね。 意味が推測できない場合やちゃんと確かめたい場合に、初めて辞書を手に取ります。ただ、ここでも注意が必要です。辞書は辞書でも、まずは英英辞典で引くようにしましょう。あなたは翻訳しようとしているのではなく、英語で理解しようとしていることを忘れないでください。英英の学習辞典(電子媒体などたくさんあります)には、最新の意味やその単語の使用例も載っています。英日辞書を使うのは本当に混乱してわからないときだけです。英語の文章で使われている英単語は、英語で読み、英語で理解しようとすることが大切です。その意味で、翻訳はこれとは全く別のものだといえるでしょう。英語のメッセージを正確に理解したとき、初めて日本語でもそのメッセージを正確に表現できるようになります。 目指しているのは90%理解することだと覚えておきましょう。その鍵はスピードです! この速読法を集中的に行えば、だらだらと辞書を使うよりも、ずっと素早く読解力を向上させることができます。 コメントの受け付けは終了しました。
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7月 2022
筆者Jeff |