2月、イギリス政府がチェルシーのオーナー兼CEOのロマン・アブラモビッチ氏をロシアのウラジミール・プーチン大統領との繋がりを理由にすべての金融取引に関してブラックリストに載せて、サッカープレミアリーグに激震が走りました。1988年、ペレストロイカによってソビエト連邦において民営化の道が開かれると、アブラモビッチ氏は多くの企業をしばしば不正に手に入れ始めました。彼はロシアで最も裕福な一人となり、プーチン大統領の近しいアドバイザーとなりました。
2003年6月、アブラモビッチ氏はチェルシーを管理する企業のオーナーになり、チェルシーをマンチェスター・ユナイテッドやレアル・マドリードのようなサッカーの名門に匹敵する世界的なブランドにすることを目指して、直ちに商業開発の野心的なプログラムに乗り出しました。 その買収以降、クラブはUEFAチャンピオンズリーグ2つ、UEFAヨーロッパリーグ2つ、UEFAスーパーカップ2つ、プレミアリーグ5つ、FAカップ5つ(2010年にはクラブ史上初めてリーグカップとFAカップの2冠を達成)、リーグカップ3つという19もの主要なトロフィーを勝ち取り、チェルシーはアブラモビッチ氏がオーナーを務める間に(同じ期間で16のトロフィーを勝ち取った)マンチェスター・ユナイテッドと並んでイギリスで最も成功を収めているトロフィー獲得チームとなりました。アブラモビッチ氏の在任期間は、監督の入れ替わりが激しいことも特徴的でした。そのため、アブラモビッチ氏の支配下にある新しいチェルシーを「チェルスキー」と呼び、アンドリー・シェフ・チェンコ選手を当時のイギリス史上最高額の移籍金であった約3,000万ポンド(3,530万ユーロ)で獲得したことを話題にし、億万長者がサッカークラブを買収し、自分の資産でスター選手を欲しいままにして移籍市場を歪め“トロフィーを購入する”という最近の現象に注目して中傷する人々もいます。 さて、クラブのほうはどうでしょうか?シーズンチケットを持っている人やチケットを事前に購入した人は試合を観戦することができますが、ゲートは一般の人々には閉ざされています。お土産やユニフォームのレプリカを売っているお店は閉まっています。試合中、軽食は提供されません。しかし、チームの成績は良く、リーグトップにとても近い位置にいます。 クラブにとって良いことに、最近、チェルシーが条件付きでハリウッドの億万長者のコンソーシアムに52億ドルで売却されたと発表されました。 メインの買主はロサンゼルスの野球チーム、ドジャースとバスケットクラブ、レイカーズの共同オーナーである実業家のトッド・ボーリー氏です。ボーリー氏はハリウッド外国人映画記者協会(HFPA)の暫定CEOでもあります。 アブラモビッチ氏は、この記録的な売却から個人的に一銭も得ることはありません。アブラモビッチ氏がこの十数年の間クラブに貸与していた約18億5,000万ドルは、まだ正式な決定ではありませんが、寄付される予定です。 売却額の一部(10年間で21億ドル)は、クラブへの投資金として留保される予定です。 クラブにとってより良い方向に向かっていると思われ、サポーターもまた自分の大好きなクラブの試合観戦ができるでしょう。 ここをクリックして編集する. コメントの受け付けは終了しました。
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7月 2022
筆者Jeff |