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Aspects of language and culture, by Jeff
~言葉と文化のとらえ方~

第154回 イギリスのコロナウイルスの状況

9/28/2020

 
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日本のコロナウイルスの状況は皆さんもちろんご存じですね。日本は他の多くの国よりも感染者が少なく、国別の感染者数で現在47番目に位置しています。皆さんはおそらく感染者数が500万人以上で死者数が16万6,000人を超えている1位のアメリカの状況についてもご存じかと思います。
イギリスもひどい状況ですが、それについてはご存じないかもしれませんね。イギリスは12位で感染者数は30万人以上、死者数は4万6,000人を超えています。100万人あたりの死者数は685人ですが、日本ではわずか8人です。衝撃的な数字ですね。
すべての国民が医療サービスを無料で受けることができる国でどうしてこのような悲惨な数字となっているのでしょうか?
この質問に対する答えはたくさんあり、実のところ、本が一冊書けてしまうくらいでしょうし、おそらく今どこかで誰かが書いていることでしょう。
原因の一つは準備ができていなかったことです。2016年に政府は世界的なインフルエンザの流行をシミュレーションしましたが、その後、行政機関はその流行が経済に与える影響への対応策を作成していなかったと報道されています。
次に、イギリスでコロナウイルスの感染者が出始めたころ、コロナウイルスはそれほど重く受け止められず、政府の対応が遅かったことです。2月と3月に感染者数は急激に増加しましたが、政府は他のヨーロパの国々で実施されていた“ロックダウン”政策を否定しました。
3月23日になってようやくボリス・ジョンソン首相はロックダウンを発表し、期間中はどうしても必要な買い物、どうしても必要な通勤(テレワークができない場合)、通院、1日1回の運動(一人または一緒に住んでいる人と)、育児・介護など他人の世話をするため以外は家にいるよう国民に指示を出しました。すべての集まりやお葬式以外のイベントを含むその他多くの不要不急の活動が禁止され、さまざまな業種のお店に休業命令が出されました。しかし、3日後の26日までその措置は法的拘束力を伴うものではありませんでした。
政府はロックダウンをもっと早く行わなかったことを激しく非難されています。
ロックダウンの影響はとても大きなものでした。通りから人が消え、パブ、レストラン、映画館や劇場が閉鎖され、スーパーマーケットでは必死になっている買い物客によってトイレットペーパーや他の生活必需品が棚からなくなりました。学校へ通う子供たちには家で勉強ができるように課題セットが送られました。
その時から比べるとロックダウンは緩められつつありますが、政府の決定が行ったり来たりするので、国はまだひどく混乱しています。その一つが、GCE Aレベル試験の結果です。Aレベル試験*はその結果によって大学の合否が決定される最終学年の生徒が受ける全国試験です。生徒たちは実際に試験を受けることができなかったため、試験を管理する行政機関であるOfqualが作成したアルゴリズムに教師が予想した結果を当てはめて生徒の成績が決められました。しかし、結果が発表されると、与えられたグレードの40%ほどは生徒、生徒の親、教師の予測よりも悪いものでした。最も悪い影響を受けたのは、経済的に恵まれない地域の生徒たちでした。ゲイビン・ウィリアムソン教育相は最初、制度の「見直しも変更も行わない」と言っていましたが、一週間後に方針を変え、Aレベル試験を受けた生徒たちは教師が予想したグレードを代わりに使用することができるようになりました。
しかし、これで問題解決ではありません。大学側は最初のグレードですでに生徒の合否を決定しているため、新しいグレードで今から生徒たちを受け入れることは難しいと考えています。
この数か月で他にも多くのことがコロコロ変わっているため、イギリスの国民は政府のパンデミックへの対応をまったく信頼していないと思われます。ああ、かつての大英帝国が嘆かわしいことです。

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※ Aレベル試験のグレードはA*(非常に良い), A, B, C, D, E, そしてU(判定不可)です。AからDまでが合格ラインです。生徒は4科目中3科目を選んで試験を受けます。Aレベル試験を受ける前に生徒は6つの大学に願書を出すことができ、大学は教師のレポートを読み、レポートの審査に通った生徒を面接に呼びます。その後、生徒に〝合格条件(合格に必要なAレベル試験のグレード)″を与えます。これは3科目ともAであったり、2科目でAそして一科目でBであったり、または3科目ともBなど様々です。合格条件は大学の知名度や受験する学科の人気度によって異なります。

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    Jeff
    イギリス、ランカシャー出身。1992年からYTBのエディターとして活躍。その他にも大阪大学、関西大学、大阪外語大学で教壇に立っている。大阪在住。

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