駅のプラットフォームや通りに立っていると、ときおり、ただで英会話のレッスンを受けようと、日本人が近づいて来て話しを始めようとします。英語を母語とする人の大部分は、こうして近づいてくる人を良しと思いません。私の友人たちはそうした人のことをこんなふうな名で呼んでいます。「英語泥棒」
私は相手が見知らぬ人であろうと、その人が情報を必要としているのであれば、通りで話しかけられてもかまいませんが、単に英語を話す練習をしたいからというのは嫌です。 もちろん、日本人の友人と話しているときはよろこんで質問にも答えるし、その人の英語のレベルに合わせて話すようにし、役に立つ単語や熟語も教えてあげます。この場合はもちろん、別の話です。その人たちは友人であって、見知らぬ他人ではありません。 では、どうすれば、英語を話す外国人と出会って友達になれるのでしょうか。まずは、英語はアメリカ合衆国やイギリス諸島以外にもたくさんの国で話されていることを思い起こしてみてください。カナダやオーストラリアのような国に加え、インドやシンガポールなど、英語を公用語の1つとしている国もたくさんあります。そのうえ、日本で会う外国人はたいていの人が流暢な英語を話します。 そういうわけでほとんどの外国人はみなさんと英語でお喋りができますが、どのようにすれば出会えるのでしょうか。1つは、日本の大都市や中規模の市には、パブやバーなど、外国人がお互いに知り合う場所があります。次に、外国人が利用するさまざまな組織やクラブです。そこには日本人の会員もいます。 では、こうしたパブやクラブをどうやって見つければよいのでしょうか。多くの市には英語の無料刊行物があり、広告で運営されています。その広告を提供しているのがまさに探しているパブやクラブです。こうした刊行物は外国の食品を販売している店など、いろいろなところに置かれています。英語の書籍を販売している本屋にも置かれていることがあります。もう一つの方法は、「アイリッシュパブ + [お住いの市や地域]」などをキーワードにしてインターネットで検索することです。 住んでいるところが小さな田舎の町だとしても、周りには何人かの外国人がいるものです。たとえば、JET(語学指導等を行う外国青年招致事業)の教師です。こうした人たちに会う一つの方法は、英語と日本語の交換レッスンの広告を出すことです。喫茶店などで会って、日本語を教えて、お返しに英語を教えてもらいます。 これというバーやクラブが見つかったら、どのように振舞えばよいのでしょうか。あまりずうずうしく(無遠慮に)してはいけませんが、引っ込み思案すぎてもいけません。会話が自然に流れるようにします。あなたが興味を抱いているのは、無料のレッスンではなく、その人自身だということを相手に分かってもらうようにします。「お国はどちらですか」とか「お箸は使えますか」、「日本をどう思いますか」といったよくある質問は避けます。そうした質問からは、話している相手のことなど本当は考えていない、または、相手がどんな偏見を抱いているのか確認したがっている、そういう様子がありありと見てとれます。その人と親しくなれば、どのみちどこから来たのか教えてくれるでしょうし、日本に対する姿勢が思ったよりも複雑といった場合もあります。 もう一つの間違いは、「日本の説明者」の役割を買って出ることです。質問もされていないのに、聞き手がすでに知っていると思われることについてあれこれ説明してはいけません。日本にいるほとんどの外国人は、それなりの知識を持っています。もちろん、日本のいくつかの側面について質問されたら、遠慮せずに相手が知りたいだけ詳しく説明してあげてください。 バーでは、カウンターに座ります。忙しくなければ、バーの従業員が話し相手になってくれるでしょう。近くに座っている人と挨拶を交わすこともできます。次第に周りの人と知り合うようになります。クラブでは、親しみやすくてざっくばらんだと、すぐに何人かの会員と知り合いになれるでしょう。 さあ、これで分かりましたね。友達作りが成功しますように。ちなみに、ほとんどの外国人はお箸が使えますよ。 |
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7月 2022
筆者Jeff |