
雑誌投稿論文の書式に関するガイドラインを制定するため, 1978年に医学雑誌の編集者が, カナダ, バンクーバーで非公式の会合を開催しました. このグループは後に「バンクーバー・グループ」と呼ばれ, この投稿規定は米国国立医学図書館が作成した参考文献一覧のフォーマットとともに1979年に初めて発表されました. バンクーバー・グループは医学雑誌編集者国際委員会 (ICMJE) へと発展し, 毎年会合を開催しています. 投稿規定の対象は次第に拡大され, 生物医学雑誌への掲載に関する倫理的原則も含まれています.
ICMJEの制定する「生物医学雑誌への投稿に関する統一規定」は既に多くの版を重ねています. その過程で原稿の作成以外に, 編集方針についてもいくつかの提言がまとめられました. 統一規定は1997年に全面改訂され, 1999年5月と2000年5月に部分的に改訂され, 2001年5月には利益相反の可能性に関するセクションが改訂されました. 2003年には文書全体が再び改訂され, 別々に発表されていた提言が本文に組み込まれました. 本改訂版は2005年に作成されたものです.
「生物医学雑誌への投稿に関する統一規定」の全文は, 著作権に関係なく教育的・非営利目的のために複製が認められています. 当委員会では資料の配付を奨励しています.
「統一規定」を採用する雑誌は, 投稿規定に本版の「統一規定」に準拠することを記載します. 「統一規定」に準拠する雑誌としてwww.ICMJE.orgへの掲載を希望する場合は, ICMJE事務局までご連絡ください.
ICMJEは一般医学誌の小規模なワーキング・グループです. そのためオープンメンバーシップ制は採用していません. ただし, 新たな雑誌や団体が既存の委員会の枠内では難しい必要な観点をもたらすと判断した場合, 新たなメンバーやゲストを招聘することがあります. なお, 生物医学に関する出版領域の編集にかかわる組織でオープンメンバーシップ制を採用しているのは, 世界医学編集者協会 (World Association of Medical Editors, WAME, www.WAME.org) と科学編集者評議会 (Council of Science Editors, CSE, www.councilscienceeditors.org) になります.
ICMJEが統一規定を作成した主な目的は, 著者と編集者が正確・明瞭かつ入手が容易な生物医学研究報告論文を共同で作成・配布できるようにすることです. 前半は, 生物医学雑誌における現行の評価, 改善, 出版過程に関連した倫理的原則に加え, 編集者と著者・査読者・メディアとの関係を扱います. 後半では, 原稿の作成と投稿の技術的側面について説明します. すべてを読むことが著者と編集者のいずれにとっても有効です.
統一規定により, 査読者・出版社・メディア・患者とその家族・一般読者など, 多くの関係者に生物医学原稿の執筆や編集作業に役立つ情報を提供できます.
統一規定では, 研究の実施・報告に関する倫理原則に加え, 編集・執筆に関する具体的提案を行っています. 提案は主に長年にわたって集められたある程度の数の編集者と著者の共通した経験に基づいたもので, 秩序だった計画的調査によるEvicence-basedな (根拠に基づいた) 結果をベースにしたものではありません. 提案には可能な限り理論的根拠があわせて述べられていることから, 本文書は教育目的にも利用できます.
論文の著者はできる限り本文書の提案に従うことが有益だと実感するはずです. 本文書に従えば, どの雑誌に投稿する場合であっても, 編集が容易になるだけでなく, 論文の品質が向上し, 報告内容がより明確なものになります. また雑誌にはそれぞれの編集目的に合った独自の規定があります. 著者は, 投稿先の規定, 例えば雑誌に合ったテーマ, 論文形態 (例:原著論文, レビュー論文, 症例報告) などにも従う必要があります.
オハイオ医科大学のMulford図書館が管理している投稿規定リンク集は雑誌投稿を考えている著者にとって有用なサイトです.
一般に, 「著者」とは掲載された研究に対して実質的な知的貢献を果たした人物であり, 生物医学のAuthorshipは学術的, 社会的, 財政的に重要な意味を持ちます[1]. 以前は, 著者リストやAcknowledgementから, 研究への貢献度が分かることはほとんどありませんでした[2]. 最近では, 参加者として挙げられた人物がどのように貢献したかを示すよう要求し, その情報を誌上で公表する雑誌もあります. 編集者には次の2点に関する方針を決めることが強く求められています. Contributorshipについてと研究内容の全責任を誰が負うかについてです.
ContributorshipとGuarantorshipの方針により, それぞれの貢献に関する輪郭はほぼ明らかにされています. しかし, Authorshipの対象となる貢献の程度と質にはいまだ疑問があります. AuthorshipについてICMJEは以下の基準を示しています. この基準は著者と著者以外のContributorを区別している雑誌にも適用できます.
一部の雑誌は, 研究の開始から論文の掲載まで研究のintegrityに責任を負う著者 (Guarantorという) を最低1名指定し, その情報を掲載するよう要求しています.
多施設共同試験のAuthorshipは研究グループに帰することが増えています. 著者として名前が記載される研究グループの全員が, 上記のAuthorship/Contributorshipの基準を完全に満たしている必要があります.
論文の投稿前に, 研究グループは著者/Contributorを決定する必要があります. 連絡著者/Guarantorは, 著者/Contributorの掲載順を説明できるようにしておきます. Authorship/Contributorshipの決定やAuthorshipに関する対立に編集者は関与しません.
Authorshipの要件を満たさないContributorは全員, Acknowledgementに記載します. Acknowledgementに列挙する例としては, 純粋に技術面でのサポートをした人物, 原稿執筆の手伝いをした人物, 一般的な援助のみを提供した診療科長や学科主任などが該当します. 編集者は, 連絡著者に, 研究デザイン, データ収集, データ解析, 原稿作成に関する援助を申告するよう要請します. 支援を受けていた場合, 著者は支援者とその援助団体の身元を論文中で開示する必要があります. 金銭的・物質的援助も同様にAcknowledgementで列挙する対象となります.
実質的に論文に貢献したもののAuthorshipの条件を満たさない人物は, 「臨床治験担当医 (clinical investigator) 」または「参加治験担当医 (participating investigator) 」などの見出しで列挙し, その役割や貢献については「科学的助言者としての貢献」「研究デザインの批判的レビュー」「データ収集」「被験者の募集・治療」などとします.
読者は記載された情報からデータや結論について判断するため, Acknowledgementに列挙するすべての人物から書面による許可を入手します.
査読への社会的な信頼と発表された論文の信用は, 論文の執筆・査読・編集時に, 利益相反がどのように処理されたかによる部分があります. 利益相反とは, 著者 (所属機関を含む) , 査読者, 編集者が自らの行動に不適切な影響を及ぼす金銭的または個人的関係 (二重契約, 利害の競合, 忠誠心の競合ともいう) を持つ場合をいいます. これらの関係の判断への影響は様々であり, すべてが利益相反になるわけではありません. 利益相反の可能性は, 当事者が自らの科学的判断への影響をどのように考えるかに関わらず存在します. 金銭的関係 (雇用, コンサルタント, 株式所有権, 謝礼金, 有償鑑定など) は一番分かりやすい利益相反関係であり, 雑誌や著者, 科学研究そのものの信頼性を損なう可能性が最も高いものです. 利益相反は金銭的関係だけでなく, 個人的関係, 学術的競争, 知的情熱といった理由でも発生します.
査読と発表過程に関わる全員が, 利益相反とみなされる可能性を持った全ての関係を開示します. 原著論文よりエディトリアルやレビュー論文の方がバイアスの検知が困難なことから, この種の発表においても利害関係の開示は重要です. 編集者は, 利益相反・金銭的利害文書に開示された情報を編集上の決定根拠としてもかまいません. これらの情報を原稿の判断上重要と考える場合, 編集者はこの情報を発表します.
論文を投稿する場合, 著者は自らの研究のバイアスとみなされる可能性を持ったすべての金銭的・個人的関係を開示する責任があります. 曖昧さを避けるため, 著者は利益相反について明確に述べる必要があります. 著者はタイトルページの次の利益相反告知ページで利益相反について明記し, 必要に応じて, 論文に添付するカバーレターに詳細を記載します (セクションIV.A.3.「利益相反に関する告知ページ」を参照) .
著者は執筆などの支援を行った人物を特定して, その支援に関係する資金源を明らかにします.
治験担当医師は研究の参加者に利益相反の可能性を開示する必要があります. 医師は開示を行ったことを論文中に記載します.
編集者は著者が開示した利益相反に関する情報の発表時期を決定します. 疑義がある場合, 情報は必要以上と思われる程度まで公表するのがいいでしょう.
企業, 私立財団, 政府からの資金拠出を受ける研究が増えています. 資金の拠出条件によっては研究にバイアスを与え, 研究の信頼性を損ねる可能性があります.
科学者には信頼に値する研究結果を発表する倫理的義務があります. 研究における直接の責任者として, 研究者はデータへのアクセス, データ解析, 原稿の執筆・発表に影響を与える契約を結ぶべきではありません. 試験依頼者 (資金援助者) がいる場合, 著者は, 研究デザイン, データの収集・解析・解釈, 原稿の作成, 論文投稿の決定におけるその役割を記載します. 援助者が関与していない場合はその旨を記載します. 資金援助者が直接研究に関与している場合, 方法論上のバイアスと同様のバイアスがかかる可能性があります. このことから, 一部の雑誌では「方法」のセクションに資金援助者の関与に関する情報を含めるよう規定しています.
研究結果に所有権を持つ機関や金銭的な利害がある機関から資金提供を受けている場合, 編集者は著者に「私は本研究に関する全データへのアクセスが可能であった. データの完全性ならびにデータ解析の正確性に全責任を負う」といった内容の声明文への署名を要求できます. アクセプトする前に, 編集者はその研究に関連したプロトコールや契約の内容について改めて確認することが推奨されます. 資金援助者が著作権を主張している場合, 編集者は論文の検討を行わないこともあります.
患者にはプライバシーに関する権利があり, インフォームド・コンセントがない限り侵害すべきではありません. 患者の名前, イニシャル, 病院番号を含む情報は, 科学的目的として必要で, なおかつ患者 (あるいは親または保護者) から掲載に関する書面での同意を入手していない限り, 本文中の記述, 写真, 家族歴で公開すべきではありません. インフォームド・コンセントを取得する際は, 対象となる患者に発表予定稿を見せる必要があります. 論文発表後, 著者は患者を特定できる情報が, インターネット上に公開されていないか, また出版物として公開されていないかを患者に開示する必要があります.
患者が特定できる情報は絶対に必要な場合以外割愛すべきです. 匿名性を完全に保つことは困難です. 少しでも懸念がある場合は, インフォームド・コンセントを取得しておくべきです. 例えば, 写真の眼を隠すだけでは匿名性の保護としては不十分です. 匿名性を保護するために本人を示す特徴, 例えば遺伝子的な家族歴などを改変した場合, 著者は改変が科学的意味を歪曲しないことを確約し, 編集者もそのことに留意すべきです.
インフォームド・コンセントに関する要件は雑誌の投稿規定に記載されています. インフォームド・コンセントを取得した場合はその旨を発表論文に記載します.
ヒト被験者での試験を報告する場合, 著者は試験手順がヒトでの実験に責任を持つ委員会 (施設や国の委員会) の倫理基準と1975年のヘルシンキ宣言 (2000年に改訂) [4]に準拠していることを示します. ヘルシンキ宣言に従ったことに疑義が存在する場合, 著者は研究方法の合理性を説明した上で, 治験審査委員会が間違いなく承認していることを立証する必要があります. 動物実験の場合は, 実験動物の管理と使用に関する施設や国の指針に従っていることを示します.
多くの生物医学雑誌では著者に著作権の譲渡を要求します. 最近では, 著作権の譲渡を要求しないオープンアクセスのジャーナルも増えています. 編集者は, 著者と掲載された論文の利用を考えている人たちに対し, 著作権譲渡に関する考えを明確にする必要があります. 著作権は同じ雑誌の中でも異なる場合があり, 内容によっては著作権を付与できない論文もあります (合衆国を始めとする政府職員が職務の一環として執筆した論文など) . 編集者は雑誌以外に対する著作権を放棄する場合があります. この場合, 雑誌以外のものは連載権によって保護されています (つまり, 電子出版を含む雑誌以外での出版は可能ということ) .
ほとんどの生物医学雑誌は他誌で同時に査読されている原稿を受理しません. 主な理由は, 1) 雑誌間で同時投稿された原稿の出版権を争う可能性があるため, また2) 複数の雑誌が同じものと気付かず査読と編集作業を行い, 論文を発表する可能性があるためです.
ただし, 各雑誌の編集者が論文の同時発表が公衆衛生上の利益になると判断した場合, 同時発表を行う場合があります.
重複 (二重) 掲載とは, 既に印刷物や電子媒体として出版された論文と実質的に同じ論文の掲載を意味します.
一次情報源として定期刊行物を読む人たちは, 印刷物であるか電子出版物であるかにかかわらず, 著者や編集者が再掲載である旨を記載しない限り, 原著論文だと判断します. このような姿勢には, 国際著作権法に加え, 倫理観や資源の有効利用といった考え方が根本にあります. 原著論文の二重掲載は特に問題があります. 1つの研究が2重に集計され, 結果が不適切に重み付けされることで, エビデンスが歪曲されるためです.
発表済みの論文でほぼすべての内容が報告されている研究や, 印刷物や電子媒体での出版を目的に投稿された, あるいは既にアクセプトされた別の論文に含まれている研究の場合, ほとんどの雑誌が受け取りを拒みます. ただし, これは他の雑誌でリジェクトされた論文や予備報告 (専門家会議の抄録やポスターなど) の続報を排除するものではありません. また, 学術会議では既に発表されているもののフルペーパーでの出版は行われていない論文や, プロシーディングスなどで出版が考えられている論文の検討を妨げるものでもありません. 開催が予定されている会議のプレスレポートは通常このルールに抵触するとは判断されないものの, 追加のデータや図表を使って内容を詳細に説明することは避けるべきです. 臨床試験登録機関に掲載された結果について, ICMJEは内容が簡単な抄録や表であった場合, 発表済みの論文とはみなしません. なお, 臨床試験登録機関への掲載では, フルペーパーの発表先を引用するか, 査読を必要とする雑誌では未発表であることを記載するべきです.
論文を投稿する場合, 著者は同じ (またはほぼ同じ) 論文の重複 (二重) 掲載と見なされる可能性のある論文や過去の報告 (学会発表や登録機関での結果掲載を含む) をすべて編集者に説明します. 過去に発表した報告や別の雑誌に投稿した関連報告の題材が含まれている場合, 著者は編集者に注意を喚起しなければなりません. 過去の発表は今回の論文中で引用し, 参考文献として記載します. 編集者が対処を判断する上での材料にできるよう, このような資料は投稿論文に含めます. 告知せずに重複 (二重) 掲載をしようとした場合, 編集上の対抗措置が行われます. 少なくとも投稿した原稿は即刻却下されます. 編集者が違反に気付かず論文が発表された場合, 著者による説明や承認を待たずに, 重複 (二重) 掲載が行われた旨の発表がまず間違いなく行われます.
アクセプトされた未掲載の論文やLetter to the Editorに記載された科学情報を一般メディア, 政府機関, 製造業者へ事前に報告する行為は多くの雑誌の方針に抵触します. ただし, 論文やレターの報告内容が, 重大な治療上の進歩を述べている場合, あるいは薬剤, ワクチン, その他の生物学的製品や医療機器に関連する重篤な有害作用や報告義務のある疾病といった公衆衛生上の重大な事故について述べている場合は, 事前の報告であっても正当化されます. このような報告で出版が拒否されることはありません. ただし前もって編集者と協議を行い, 承諾を得る方がよいでしょう.
政府機関や専門機関が制定したガイドラインなどは幅広い読者に読まれる必要があります. こういったものの場合, 編集者は他誌に掲載されている資料であっても, 著者と掲載誌の編集者から同意を得て掲載することがあります.
上記以外の二次掲載 (同一言語の場合もあれば他言語の場合もある) , 特に他国での発表については, 以下のすべての条件を満たせば正当化され, 有益な場合があります.
共同研究者同士の論争を示す原稿の掲載は, 雑誌の誌面を無駄にし読者を混乱させます. しかし, 編集者が共同研究チームの一部研究者の原稿であることを承知で掲載する場合, 他の研究者の共著権を否定するおそれがあります. 同時に, 同一研究の解釈について, 読者が2種類の正当な意見を知る機会を奪うことにもなります.
競合投稿には2種類が考えられます.
共同研究者間において
1) 研究の解析と解釈に関して意見の不一致がある場合
2) 事実とデータの採用に関して意見の不一致がある場合
データの所有権に関する問題は別として, 以下の一般的な考え方が競合投稿の問題を扱う上で役に立ちます.
論争がデータの解析や解釈に関するものであれば, 著者は両方の見解を投稿原稿に明確に示し, 相違点についてカバーレターで説明すべきです. 専門家や編集者の査読で解析や解釈における意見の不一致は解消される可能性があります.
論争が未解決でも発表に値する研究であれば, 両方の意見が公表されます. その場合, 別々の論文として2件発表するか, 2種類の解析・解釈を含む1件の論文として発表します. 編集者は不一致に関する説明と雑誌がその解決を試みたことをあわせて発表します.
研究や観察の内容について意見の相違がある場合, 編集者は不一致の解決まで掲載を拒否すべきです. 査読による問題解決はできません. 虚偽や不正の申し立てがあれば, 編集者は適切な監督機関に報告する必要があります. この場合, 著者には研究上の違法行為の疑いを報告する意図について通知します.
編集者は別々の研究グループから同じデータセット (公共のデータベース) を解析した論文を受領する場合があります. その際, 解析手法や結論が異なっている可能性があります. この場合, それぞれの論文を別々に検討します. 解釈が極めて類似している場合, 編集者は早く受理した原稿に優先権を与えるのが妥当です. ただし決まりではありません. この状況では多重投稿に関する編集上の問題は無視できます. さらにそれぞれの解析アプローチが相互補完的かつ同等に有効であれば, 複数論文の掲載が妥当な場合もあります.
連絡著者やGuarantorが雑誌との連絡に主な責任を負いますが, ICMJEでは, 編集者が全ての通信文のコピーを全著者に送付することを推奨します.
生物医学雑誌は, 読者に発表論文への論評や質問, 批評に加え, 過去の発表論文とは関連性のない短報や論評を投稿できる仕組みを準備すべきです. 通信欄の形が適当ですが, それにこだわる必要はありません. 読者投稿の対象とされる論文の著者には, なるべく同じ号で回答する機会を与えます. 通信欄へ投稿する人物には, あらゆる利害相反の関係や競合関係について明らかにすることが求められます.
通信欄への投稿原稿は, 長さや文法上の訂正, 文体について編集できます. 長さや文体については編集せず, オンライン上のRapid Response Sectionなどに掲載することもできます. ただ, 雑誌は編集上の方針について宣言しておく必要があります.
著者は, レターや回答の内容・トーンに関する編集上の変更を受け入れる必要があります.
編集者には不適切なもの, 関心の薄いもの, 説得力に欠けるものを拒否する権限があります. ただし, 同時に様々な意見が発表されるよう取り計らう責任もあります. 通信欄は, 単に雑誌や編集者の視点を推す場所として用いるべきではありません. 編集者は常に, 失礼な内容, 不正確な内容, 中傷的な内容のものを排除する努力をすべきです. また相手の意見や所見の信用失墜を意図した感情的な議論を許可すべきではありません.
公正を期すため, また通信欄のスペースには限りがあることから, 論文や通信への反応, ならびにあるトピックに関する議論の期限を雑誌が設定している場合があります. 研究発表に関する意見が標準回答欄や迅速回答欄に掲載される場合, 著者に通知するかどうかも雑誌が決定します. オンライン上で出される意見について, 雑誌は編集前のファイルに関する保管方針も設定する必要があります. こういった方針は, 紙媒体と電子版のいずれでも公表すべきです.
ICMJEは, 公的に利用できる包括的な臨床試験データベースを構築する取り組みを重要と考えています. ICMJEでは, 臨床試験を医学的介入 (治療) と医療効果との因果関係を研究するため, ヒトを医学的介入群あるいは同時比較群 (または対照群) に前向きに割り付けた調査研究プロジェクトであると定義しています. 医学的介入には, 薬剤, 外科的処置, 医療機器, 行動療法, ケアプロセス (process of-care) の変更などが含まれます.
ICMJEの各誌では, 今後掲載を検討する条件として, 公的な試験登録システムへの登録を義務づけます. 詳細は, FAQの下にあるエディトリアル記事 (「Editorials」参照) に記載されています. ICMJEは, 他の生物医学雑誌の編集者にも同様の方針を奨励します.
ICMJEは特定の臨床試験登録システムを支持するわけではありません. ただし, ICMJEの各誌は基準を満たすシステムへの登録を要請していきます. 登録システムには無料でアクセスできる必要があります. また全登録予定者に対してオープンで, 管理を非営利団体が行っているものとします. 登録データの妥当性を保証する仕組みがあり, 電子的に検索できるものでなければなりません. 登録システムは最低でも後述したデータを含む必要があります. 欠落しているフィールドがある登録システムや価値のない情報が記載されたフィールドがある登録システムは不適切です.
ICMJEは, 各雑誌が試験登録番号を「抄録」の末尾で公開することを推奨します. 登録番号がある場合, 今回報告する試験や論文中で言及する試験を最初に頭字語で記す際に登録番号を一緒に記載することを推奨します.
登録システムに最低限必要なデータ項目*
| 項目 | 説明 |
| 1. 試験番号 (独自のもの) | 登録システムが独自の番号を設定する. |
| 2. 試験登録日 | 登録システムが設定する. |
| 3. 二次ID | スポンサーや関係者が割り当てる (ない場合もある) . |
| 4. 資金源 | 研究に資金を提供した団体名称. |
| 5. 一次スポンサー | 調査研究の実施に責任を負う主な団体. |
| 6. 二次スポンサー | 調査研究の実施に責任を負う二次的な団体 (存在する場合) . |
| 7. 連絡担当者 | 治験参加に関心を持つ患者に対し, 試験に関する公開窓口となる担当者. |
| 8. 研究連絡担当者 | 試験に関する学術的な問い合わせに対応する担当者. |
| 9. 研究の標題 | 研究グループが選んだ簡潔なタイトル (研究者の希望で省略可) . |
| 10. 研究の正式な学術的標題 | 標題には介入の名称, 研究対象の疾患, 結果を含めること (例:The International Study of Digoxin and Death from Congestive Heart Failure[ジゴキシンおよびうっ血性心不全に起因した死亡に関する国際研究]) . |
| 11. 調査研究に関する倫理上の審査について | 登録時点で適切な倫理審査委員会の承認を受けているか (はい/いいえ) (登録された試験はすべて治験開始前に倫理審査委員会による承認を前提とする) . |
| 12. 対象疾患 | 研究対象となる医学的状態 (例:喘息, 心筋梗塞, うつ病など) . |
| 13. 介入 | 研究の内容, ならびに比較介入や対照介入について (世界中で販売されている薬剤などであれば一般名を使用, 未登録の薬剤であれば, 一般名に加え企業開発コードでも可) . 介入期間は具体的にする必要あり. |
| 14. 主な選択基準と除外基準 | 研究参加の適格性を判定する主な患者背景. |
| 15. 研究の種類 | データベース側が, ドロップダウンリストから選択できるようにする. 選択項目としては, 「ランダム化」と「非ランダム化」, 盲検化の種類 (例:「二重盲検」「単盲検」) , 対照の種類 (例:「プラセボ」「実薬」) , 治験群の割り付け方法 (例:「並行群間試験」「クロスオーバー試験」「要因試験」) などがある. |
| 16. 予定試験開始日 | 最初の治験参加者の組み入れ予定日. |
| 17. 目標サンプル数 | 治験責任医師が, 試験終了までに新規参加者として組み入れを予定する被験者総数. |
| 18. 被験者募集状況 | 募集状況に関する情報は入手可能か (はい/いいえ) . (「はい」の場合, 情報にリンクを張る) . |
| 19. 主要評価項目 | 研究は主要評価項目を評価するようにデザインされている. ここの記載内容には結果の評価時期が必要 (例:12ヵ月目の血圧]) . |
| 20. 主な副次的評価項目 | プロトコールで規定されている副次的な評価項目. ここの記載内容には評価時期が必要 (例:6ヵ月目のクレアチニンクリアランス) . |
*これらのデータフィールドは, 2005年4月にWHOが開催した会議で規定された. 説明は主にICMJEに由来する.
雑誌の編集者や査読者は論文の校閲に多くの時間をかけるため, 読みやすく編集しやすい原稿を歓迎します. ほとんどの投稿規定は, この雑誌独自の編集方針に合った論文が投稿されてくることを目的として設けられています.
どの雑誌にも必要とされる一般的な背景と理論的な解釈に関するガイドラインを以下に示します.
通常, 観察や実験に基づく論文の場合, 本文を「Introduction」「Methods」「Results」「Discussion」の4つのセクションに分けます. この「IMRAD (「A」はand) 」形式は単に適当に作ったものではなく, 科学的な発見が行われるプロセスを直接反映したものです.
長い論文の場合, 内容を分かりやすくするため部分的に小見出しが必要な場合もあります (特に「結果」と「考察」のセクション) .
その他の症例報告, レビュー, エディトリアルといったカテゴリーの論文では, 別の形式を使う場合が多く見られます.
電子フォーマットでの発表が可能になったことで, 細部や全体のセクションを電子版に追加することや, 情報の階層化, 相互リンク, 抜粋なども可能になりました. このような新たな発表形式の作成や利用について, 著者は編集者と緊密に連携して, 補助的な資料も査読用に電子フォーマットで提出する必要があります.
論文はすべて (タイトルページ, 抄録, 本文, 謝辞, 参考文献, 各表とその説明文を含む) ダブルスペースで作成します. 十分に余白をとって, 編集者や査読者がプリントアウトした紙上で一行ずつ編集でき, 直接コメントや質問を書き込めるようにします. 電子投稿する際も, 査読用や編集用のプリントアウトを想定してダブルスペースにします.
編集過程で査読者や編集者は論文を部分的に参照することがよくあります. そのためページ番号が必要です. 原稿の全ページにタイトルページからの通し番号を付けます.
研究報告では重要な情報の記載漏れがよく見られます.
全研究デザインを対象とした重要ポイントを報告する際の一般的要件を以下に列挙しました. これ以外にも, 各研究デザインに関連する報告ガイドラインを参照してください.
ランダム化対照試験の報告には, CONSORTステートメントを参照します. このガイドラインでは, 報告項目や患者フローチャートなど一連の推奨事項が示されています. 他の研究デザインについてもいくつかの報告ガイドラインが公表されており, 雑誌によってはそれらへの準拠を要求している場合もあります (以下の「報告ガイドライン」を参照) .
各雑誌の投稿規定を参考にしてください.
報告ガイドライン
| 提唱ガイドライン | 研究の種類 | 情報源 |
| CONSORT | ランダム化対照試験 | 詳細はこちら |
| STARD | 診断の正確性に関する研究 | 詳細はこちら |
| QUOROM | 系統的レビューおよびメタ解析 | 詳細はこちら |
| STROBE | 疫学における観察研究 | 詳細はこちら |
| MOOSE | 疫学における観察研究のメタ解析 | 詳細はこちら |
タイトルページには以下の情報を記載します.
1. 論文タイトル. 簡潔なタイトルは長く複雑なタイトルより読みやすい. しかし短すぎると研究デザイン (ランダム化対照試験の場合は特に重要) などの重要な情報を欠くおそれがある. データ検索の際に見つけやすく内容を特定しやすい情報をすべてタイトルに盛り込むこと.
2. 著者名と所属機関. 各著者の最高学位の掲載は雑誌によって異なる.
3. 研究業績が帰属する研究機関と部署名.
4. 免責条項 (ある場合) .
5. Corresponding author (連絡著者) . 論文の問合せ先として連絡著者の氏名, 住所, 電話番号, FAX番号, E-mailアドレス. (研究の正当性を保証する人物は連絡著者とは別に指定されている場合あり) . 連絡著者のE-mailアドレスを公表するのかを明確に示す.
6. リプリントの請求先となる著者の氏名と住所, もしくはリプリントの求めには応じない旨の記述.
7. 助成金, 機器, 薬剤などすべての支援先.
8. ランニングタイトル. 雑誌によっては, タイトルページのフッター部分に通常はスペースを含む40半角字以内の短いランニングタイトルやフットラインが必要とされる. ランニングタイトルはほとんどの雑誌で掲載されている. また編集部内の原稿の保管や所在確認に利用される場合もある.
9.ワードカウント. 本文の単語数 (抄録, 謝辞, 図の説明, 参考文献を除く) から, 編集者や査読者は論文の内容が掲載スペースに見合っているか, 語数制限を超えていないか判断します. 同じ理由から抄録は本文とは別に単語数が指定されます.
10. 図表の数. タイトルページに図表の数が記載されていると, 編集スタッフや査読者は, 必要な図表が実際に同封されているかを簡単に確認できます.
利益相反に関する情報の記載もれや誤った記載を防ぐため, 利益相反に関する情報は原稿の一部に記載する必要があります. 利益相反に関する情報はタイトルページの直後に別ページとして記載します (数ページにわたっても可) . ただし, 雑誌によっては記載場所が異なる場合や査読者に利害相反に関する情報を伝えない場合もあります (セクションII.D.「利害相反」を参照) .
抄録 (長さや形式の規定は雑誌によって異なる) はタイトルページの次に来ます. 抄録には研究の背景・経緯, 目的, 基本的な手順 (被験者や実験動物の選択法, 観察・分析方法) , 主な所見 (できれば具体的な効果やその統計的有意性) , 主な結論を記載します. 研究や観察の新規性と重要性をはっきり示してください.
多くのデータベースの場合, 抄録のみが実際に内容を確認できる唯一の部分であることから, 多くの読者がそこだけを読むことになります. そのため著者は抄録に本文の内容を正確に反映させる必要があります. しかし, 抄録と本文の内容が一致していない論文が数多く見受けられます[5]. 抄録の形式は雑誌ごとに規定が異なります. 複数の形式を使用している雑誌もあります. 必ず投稿先の雑誌が規定した形式で作成してください.
雑誌によっては, 抄録の後に論文の主旨を表すキーワードや短いフレーズを3〜10個程度記載するよう規定しています. これらは索引作成の際に論文を相互参照 (cross-indexing) させるのに使われ, 抄録と一緒に掲載される場合があります. Index Medicus誌の『医学主題見出し (Medical Subject Headings:MeSH) 』リストの用語を使用してください. 最近の新しい用語でMeSHに適当なものが見当たらない場合は, その用語を使用してください.
研究の経緯や背景を記載します (例:問題の本質とその重要性など) . また研究や観察の具体的な目的, 目標, 検証した仮説について記載します. 通常, 目的は質問形式で提示するとより明確になります. 主要な目的と副次的な目的の両方を明確に記し, 事前に規定したサブグループ解析についても記述します. 関連の強い参考文献だけを挙げ, 既に報告されている研究データや結論は含めません.
「方法」のセクションには, 研究計画やプロトコールが作成された時点で利用可能であった情報のみを記述します. 研究の実施中に得られた情報はすべて「結果」のセクションに記載します.
観察や試験の参加者 (患者や実験動物, 対照群を含む) の選択方法に加え, 選択基準や除外基準, 母集団について記載します. 年齢や性別といった変数と試験目的との関連性は必ずしも明確なわけではないため, 著者はそのような変数を論文で使用する場合は目的や理由を説明する必要があります. 例えば, 特定の年齢の被験者のみが組み入れられている場合や女性が除外されている場合です. 原則として, 研究の方法とそれを選んだ理由を明確に示します. 人種や民族といった変数を使用する際はその判定の仕方を定義し, 研究との関連性について十分な根拠を示す必要があります.
方法, 器具 (製造業者の名称と所在地を括弧で記載) , 手順を十分かつ詳細に記載して, 他の研究者が研究結果を再現できるようにします.
既に確立された方法 (統計学的手法を含む) の場合は関連する参考文献を提示します (以下を参照) . 既に公表されてはいるがあまり周知されていない手法については, 参考文献のほかに簡単な説明をしてください. 新規の手法や実質的な修正が加えられている手法については採用理由を挙げ, その限界についても評価を行います. 使用した全ての薬剤と化学薬品について, 一般名, 投与量, 投与経路等を正確に記載します.
レビュー論文を投稿する場合, データの検索, 選択, 抽出, 統合に用いた手法を説明したセクションを含めます. これらの手法については抄録の中でも要約します.
統計学的手法については十分な詳細を記載し, 読者がオリジナルのデータを使って報告結果を検証できるようにします. 実験結果を出来る限り定量化し, 測定誤差や不確実性 (信頼区間など) について妥当な指標を付けて提示します. 効果に関する重要な情報が伝わらないおそれがあるため, 統計的仮説検定 (P値の使用など) のみに頼ることは避けてください. 研究デザインと統計手法に関する参考文献は出来るだけ標準的な文献を挙げるようにします (参照するページも必要) . 統計用語, 略語, 記号を定義します. 使用したソフトウェアの名称も明記してください.
本文や図表を使って研究結果を論理的な順序で説明し, 主な所見や最重要の所見を最初に示します. 図表のデータを本文中で繰り返すことは避けます. 重要な観察結果だけを強調・要約します. 追加資料や補足資料, 技術的な詳細については, Appendixに収録し, 本文の「流れ」を妨げることなく情報を入手できるようにします. それらの資料や詳細は電子版のみで発表することもできます.
データを「結果」のセクションで要約する際, 百分率などの導関数だけでなく, 元となる絶対数も示して, 解析に使用した統計学的手法を明記します. 図表は論文の要旨を説明し, その立証内容を評価するのに必要なものだけにします. 項目が多い場合は, 表の代わりにグラフを用います. グラフと表の両方で記載することは避けます. 統計学における専門用語を別の意味で使用しないようにしてください. 例えば, 「random」 (ランダム化の手段のこと) , 「normal」, 「significant」, 「correlations」, 「sample」といった用語を一般的な意味で使用しないようにします.
科学的に適切であれば, 年齢や性別といった変数によるデータ解析も盛り込みます.
研究の新規性と重要性, またそこから導かれる結論をはっきり記載します. 「緒言」や「結果」で記述したデータなどの繰り返しはやめます. 実験研究の場合, 以下の順番で記述するのがいいでしょう:1) 考察を開始する前に主な所見を簡潔に要約, 2) その所見について考えられる機序や説明, 3) 他の関連した研究との比較検討, 4) 研究の限界, 5) 当該研究で得られた所見が今後の研究や臨床現場に示唆する可能性に関する検討.
結論と研究目的に関連を持たし, データで適切に裏打ちされていない記述や結論は避けます. 特に経済的なデータや分析が含まれていない場合, 経済的なベネフィットやコストに関する記述は避けます. 優先権を主張することや完了していない研究について示唆することはやめてください. 根拠がある場合は新たな仮説を述べても構いません. ただし, 仮説であると必ず明記してください.
レビュー論文の引用は読者を効率良く多くの文献へと導くことができますが, レビュー論文は必ずしもオリジナルの論文を正確に反映しているとは限りません. 従って, 可能な限り原著論文を引用してください. 一方, 一つのトピックについてあまりに多くの原著論文を参考に挙げると, 誌面を取りすぎてしまいます. 最近では電子版に参考文献を追加でき, 電子文献検索機能によって公表されている文献を効率よく検索できることから, 主な原著論文を少数引用しておけば, 包括的な長いリストを掲載するのと同じことです.
抄録を参考文献とすることは避けてください. アクセプトされている公表前の論文を引用する場合は, 「in press (印刷中) 」もしくは「forthcoming (掲載予定) 」と明示します. このような論文を引用する場合, 書面による引用許可に加え, 既にアクセプトされていることの証明が必要です. 投稿済みであるがまだアクセプトされていない論文を引用する場合は, 情報元から書面での許可を得た上で, 本文中に「unpublished observations (未発表所見) 」と明記して引用します.
公の情報源で入手できない不可欠な情報でない限り, 「personal communication (私信) 」の引用は避けます. 引用する際は, 本文内で相手の氏名と通信日を括弧で囲って明記します. また私信の情報元から, 引用の許可に加え, 内容が正確であることの確認を書面で入手します.
参考文献がすべて正確に引用されているか確認する雑誌もありますが, 確認を行わない雑誌もあります. 従って, 引用が誤ったまま掲載されることもあります. 誤りを最小限にするため, 著者は参考文献をオリジナル文献と照合すべきです. 意識的に引用する場合を除き, 著者には撤回された論文を参考文献としていないことを確認する義務があります. MEDLINEに索引された雑誌の発表論文の場合, ICMJEはPubMedを撤回に関する信頼すべき情報源と考えています. PubMedで出版形態を示す検索用語「pt」を用いて検索 (つまり, Retracted publication[pt]と入力) すると, MEDLINEで撤回されている論文を特定することができます.
統一規定のスタイルは, 米国国立医学図書館[National Library of Medicine (NLM) ]がデータベース用に採用しているANSI規格[米国規格協会規格]のスタイルに概ね基づいています. 米国国立医学図書館 (NLM) が推奨する様々な参考文献の引用形式は, 『National Library of Medicine's Citing Medicine』のサイトを参照してください.
参考文献は, 本文中で最初に出て来る順番に通し番号をつけます. 本文, 図表, 図表の説明では, アラビア数字を括弧でくくって参考文献を表示します. 図表の説明の中で引用する参考文献は, 本文中でその図表が言及されている順番に基づいて番号をつけます. 雑誌名はIndex Medicus誌のスタイルに従って省略します. NLMが年一回発行している別刷『List of Journals Indexed for MEDLINE』を参照してください. このリストはNLMのウェブサイトでも入手できます.
電子版の参考文献を本文中で括弧にくくって引用するか, あるいは本文の最後にある参考文献中で番号をつけて引用するかは雑誌によって異なります. 投稿先の雑誌に確認してください.
表を使うと情報を簡潔で効率よく記載することができます. またデータを著者の好みの細かさや正確さで提供できます. データを表にすると, 多くの場合, 本文の長さを短くすることができます.
表は1つずつダブルスペースで別紙にタイプまたは印刷します. 本文中に出てくる順番で通し番号をつけ, それぞれに簡潔なタイトルを付けます. 表中で縦罫や横罫を使用しないでください. 各欄には短い簡略化した見出しを付けます. 説明的な内容は見出しではなく脚注に記載します. 一般的でない略語は必ず脚注で説明してください. 脚注では以下の記号を順番に使用します.
*, †, ‡, §, ||, ¶, **, ††, ‡‡
統計学的な変数の測定 (標準偏差 (SD) , 標準誤差 (SEM) など) について明記します.
それぞれの表が本文中で引用されていることを確認します.
発表・未発表に関わらず他からのデータを使用する場合は, 必ず許可を得て出典を明らかにします.
裏付けデータを記載した付録的な表が誌面で印刷するには情報量が多すぎる場合, アーカイブサービスにデータを預けて電子版で発表するか, 読者が著者から直接入手できるようにするのが適切と考えられます. その場合, 本文にその旨を付け加える必要があります. 論文を検討する際, 査読者が閲覧できるように, その表も論文と一緒に提出します.
図は専門的なレベルで作製・撮影されたものか, 高品質のデジタルプリントで提出します. 印刷に適した図のほかに, 最近ではウェブ版に高画質で掲載できるフォーマット (JPEGやGIFなど) での電子ファイルを要求する雑誌もあります. 著者はファイル提出前に, 画像が要求されている品質を満たしているかコンピュータの画面上で確認してください.
X線写真, スキャン, その他の診断画像や病理標本, 顕微鏡写真については, 鮮明で光沢のある白黒写真かカラー写真を使用してください. 写真の大きさは通常127×173mm (5×7インチ) とします. 一部の雑誌では図を作り直しますが多くはそのまま使用します. そのため図中の文字, 数字, 記号は全体を通じて明瞭かつ均一なものとし, 掲載時に縮小されても十分判読できるサイズとします. 図はそのままスライドで発表されることも多いため, 出来る限り説明が不要なものにします. 図のタイトルや詳細な説明は, 図中ではなく図の説明の中に入れてください.
顕微鏡写真には内部スケールマーカーを入れてください. 顕微鏡写真で使用される記号, 矢印, 文字には背景とのコントラストを付けます.
人物の写真を使用する場合は, 身元が絶対に判明しないようにするか, 本人から入手した写真の使用許可を添付してください (セクションIII.D.4.a.「解析または解釈の相違」を参照) . 可能な限り掲載の許可を得ておく必要があります.
図には本文中で引用される順番に通し番号をつけます. 図が既に発表されている場合は, 引用元の出典を掲載して, 著作権所有者から入手した複製の許可を書面で提出してください. なお公的財産であるものを除き, 著者や出版者に関係なく使用に関する許可が必要とされます.
カラー図版の場合, 投稿先の雑誌が, カラーネガフィルム, ポジフィルム, カラープリントのどれを指定しているか確認します. 編集者が分かりやすいように, 図の複製すべき部分に印をつけておいても構いません. 著者が追加費用を負担しないと図をカラーで掲載しない雑誌もあります.
著者は電子フォーマットで提出する図の規定を投稿先の雑誌に確認してください.
図の説明は別の新しいページに記載します. それぞれの図にアラビア数字で番号を付け, ダブルスペースでタイプまたは印刷します. 図のある部分を特定する際に記号, 矢印, 数字, 文字を用いる場合, 一つずつ明確に定義・説明を行ってください. 顕微鏡写真では, 内部スケールについて説明して, 染色法を明らかにしてください.
長さ, 高さ, 重量, 容積の測定値は, メートル法 (メートル, キログラム, リットル) , もしくはその10の整数乗倍した単位で報告してください.
温度は摂氏 (℃) で示します. 血圧は, 雑誌が特に他の単位を指定していない限り, 水銀ミリメートル (mmHg) で示してください.
血液検査や臨床検査などの測定に用いる単位は雑誌により異なります. 著者は投稿先の規定を参照して, 臨床検査情報をローカル単位系と国際単位系 (SI単位系) の両方で報告します. SI単位系が一般的に使用されていないと, 掲載前に編集者が著者に代わりの単位を追加するよう要請する場合もあります. 薬物濃度は, SI単位系と質量単位系のいずれで報告しても構いませんが, 使用しなかった方の単位系も状況に応じて括弧書きで併記しておきます.
使用するのは標準的な略語のみとします. 一般的でない略語は読者を混乱させます. タイトル中では略語を使用しないようにします. 一般的な度量衡の単位を除いて, 略語は最初に出てくるところでまずスペルアウトしてから使用します.
最近では, 原稿の電子投稿 (ディスク, メールの添付ファイル, オンライン投稿) を受け付ける雑誌が増えています. 電子投稿は郵送料や時間の節約につながり, 編集過程を通じて (査読用に原稿を送付する際など) 原稿の電子フォーマットでの取り扱いを可能にします. 原稿を電子投稿する場合は投稿先の規定を参照してください.
プリントアウトした原稿を投稿する場合, 規定されている部数の原稿と図を送付します. これは査読と編集に必要となる部数で, 編集事務局のスタッフはコピーをとりません.
原稿には以下の情報を記載したカバーレターを添付してください.
投稿先の雑誌では今回の論文がどのタイプや形式にあたるかなど, 編集する際に役立ちそうな追加情報は全てカバーレターに記載します. 原稿を別の雑誌に投稿したことがある場合は, 以前投稿した原稿とその原稿に対する投稿先の編集者と査読者によるコメント, そのコメントに対する著者の回答を添付してもよいでしょう. 編集者は著者にこのような過去のやり取りの提出を奨励しており, 査読プロセスが早まる場合もあります.
最近では, 多くの雑誌が必要事項をすべて網羅しているか事前に確認できる投稿前チェックリストを提供しています. 特定の種類の試験の報告にはチェックリストの記入を指定している雑誌も一部もあります (例:ランダム化対照試験論文用のCONSORTチェックリスト) . 著者は投稿先の雑誌がこのようなチェックリストを使用していないか確認し, 必要に応じて原稿にチェックリストを同封します.
既に発表されているデータの複製, 身元が分かるような図や情報の使用, 貢献者の名前の掲載に際しては, 許可書のコピーを必ず原稿に添付してください.
医学雑誌編集者国際委員会 (ICMJC) は, 「投稿のための統一規定」に関して, 年1回の会合を持ち, その編集業務の資金提供する一般的な医学雑誌の編集者のグループです. ICMJEは, 当文書に関するコメントおよび議題に関する提案を歓迎します.
「投稿のための統一規定」のこの版を承認したICMJE参加雑誌および団体とその代表者には, Annals of Internal Medicine, British Medical Journal, Canadian Medical Association Journal, Croatian Medical Journal, Journal of the American Medical Association , The Dutch Medical Journal (Nederlands Tijdschrift voor Geneeskunde) , New England Journal of Medicine, New Zealand Medical Journal, The Lancet, The Medical
Journal of Australia , Tidsskrift for Den Norske Laegeforening, Journal of the Danish Medical Association (Ugeskrift for Laeger) , およびU.S. National Library of Medicine[米国国立医学図書館]が含まれます.